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2004/06/12

エビス200キロ耐久 最終話

さて翌朝を迎えました。
心配された天気もよく、いい感じで晴れてます!

この日は一日で予選、決勝をこなします。
エビス耐久もいよいよ最終話です。

つづきをみたい方は下をクリックしてくださいね。

07:40から車検です。
そう、レーサーの朝は早いのです。

ここで、
ボルト類のワイヤリングをしているか、
車体のガタがないか、
つなぎ、ヘルメット等の装備に不備がないか等
チェックされます。


のんびりコーヒーでも飲みながら・・・


というわけにはいきません。

この日ゲートがオープンする時間が06:15分からで車検が07:40分からです。

1時間ちょっとしかありません・・・。

この間にピットに車両を入れたりとか設営をしたりとか受付をしたり、その日の下準備をしなければいけません。これが時間との戦いでけっこう大変なんですよー。

この車検が済むまでの、朝の時間が実は一番バタバタしているといってもいいかもしれません。

もちろんライダーだけで準備ができるわけでなくメカニックさん、ヘルパーさん、みんなで力を合わせてやります。もちろん人数が多いほど準備が早く済み時間に余裕が出来ることによってライダーのモチベーションアップに貢献します。

手慣れたヘルパーはタイムスケジュールを把握し、テキパキと用事をこなしライダーのけつをたたき、コーヒーまで出してくれます(笑)。
こういった下準備からタイム計測、サインボード出しなどありとあらゆるサポートをこなし、行き帰りの運転までしてくれるのを

スーパーヘルパー

といいます。

そんな人まだいませんが・・・・・(笑)。

結婚してる人は奥さんがスーパーヘルパーになるケースが多いようです。
夫婦、中睦まじくレースをやっているのを見ると微笑ましいです。


チョッピリ


チョッピリだけですが

うらやましい。。。。。。イイナー(爆)


当たり前かもしれませんが

レースはライダー1人で出来ません。
いろいろな人との協力でできると思います。

自分だけでなく、わざわざ手伝ってくれる人達まで楽しませたいな〜と常々考えています。


さて、車検に戻って前日入念に整備されたキッシーの車両は問題なくパス。


フリー走行をこなした後、
10時から予選です。

予選時間は20分、高野さんと10分交代でアタックするつもりです。


予選までは中古タイヤでこなします。
しかも、フロント ブリジストンで
リア ミシェランという
国際結婚仕様(笑)。

これはメーカーからサポートを受けたり、チームのしがらみがないため実現している仕様です(笑)。
普通ならありえない仕様で極秘でテストをやるとか人前で公開しない設定なのです(笑)。

おしげもなく晒している俺って・・・・・。

でもわりとみんなチャンポン仕様が気になるのかフィーリングを聞かれたりします。


本当はフレッシュタイヤでアタックしたいところなんですが・・・
サラリーマンの安月給ではタイヤ一本買っただけで給料終了〜になってしまうからです。
これはのちのち、レーシング家計簿みたなページを作ってレースにはいくらのお金がかかるのか検証してみたいと考えています。


予選でのBSとMIのマッチングは案外悪くなく、2秒代までは出ました。
どちらかというとBSのフィーリングがMIに近いということなのかもしれません。
BSのリア190サイズも試しましたが全然いいところがなく(そりゃ180が標準ダカラ)、
MIの180のリアだと安定するのでこの組み合わせにしました。


国際結婚もうまくいくもんでです。

新品を入れれば1秒代には入るはずです。

予選は1:02:711で予選総合6番手でした。
しかもこのタイムは高野さんが出したタイムでキッシーは
同じ2秒代ですがコンマ2から3くらい遅れています・・・・・。


しかしトップの1分0秒代をはじめとして、上位4台まで1秒台です・・・。
すげー。
なんか今年はレベルがアップしているようです。

なかでもFAST RTの山上さんや藤崎さんはバイク的に不利なのになぜか0秒台と1秒台・・・。

山上さんは刀で1秒台です・・・、恐ろしい・・・。いいひとですけど。
今年、元GPライダーの新垣さんのコースレコードを破った男として有名になった藤崎さん。
予選でみた限り、ものすごい走りをします。

VTR1000F(SP1ではありません)をフルに使いこなしています。
後ろから見てると、ツインの特性を生かしてコーナーリング中もアクセルをワイドオープンにしているようです。
リアのトラクションをかけるのがうまいというか。。。異次元です。。
いままでこんな走りをする人を見たことがありません。
こういう走り方もあるのか〜と
ほんとにびっくりしました。

そしてかつてのBBM誌で有名人でエビスの覇者、木下君はやはりフロントロー3番手。
この人は2〜3年前に僕が自走でエビスに来てたときからすごいなーと思ってた人でもあります。

そしてあろうことかグリーンサンダーさんのチームが4番手。
ここに負けていると悔しいのは何故でしょう!?
いい好敵手です。


そして5番手がてっちゃんとゴリ平君のチーム。
てっちゃんとは昨年茂木のスーパープロダクションクラスで争った時からの好敵手です。
なんかバトル後、すごく親近感がわいて友達になってしまいました。
ゴリ平くんも600でこれからのライバルです。

そして6番手が自分達、「虎の穴&梨本塾」。
今回はスクールの垣根を越えたジョイントです。

虎の穴も梨本塾も敷居は全然高くないのでお気軽にどうぞ〜。
「虎の穴」はどちらかというとレーシングスクールに近いものでサーキットにおけるテクニックを磨けます。ライディングとは何かをきっちり教えてくれます。
「梨本塾」はナンバー付きの街乗りバイクでクローズドコースを気軽に走って楽しみ、仕上げに模擬レースをするというものです。

さて!12:00になりました。
決勝です。

耐久レースでおなじみのルマン式スタートです。

なんでルマン式なんでしょうか?
フランスのル・マンサーキットで最初4輪のレースで採用されてたスタート方式らしいです。
安全の都合上、その後廃れ、ほとんど2輪でしかみられなくなったらしいです。
誰かもっと詳しいことを知ってたら教えて下さい・

さて、スタートライダーはキッシーです。
高野さんは俺、ルマン式やったことないからパスだよー。
俺ー、疲れたから寝てもいい?・・・・・・とそそくさと休憩に入られました(笑)。

まだレース始まってないじゃん!!!突っ込みをいれられるかもしれませんが、
疲れを溜めないのがライダーの仕事でもあります。

きっちり役割分担してます。

実は高野さんケガを押しての出場です。
交通事故に遭い、出場も悩んでおられました。

体もあちこち痛いだろうに・・・うーむ根性あるなー。

でも新垣さんに言うと「俺だったら骨折しててもでるよ」と一蹴されたそうです。
その話を聞いて、やはりプロはちがうなーと思いました。

グリッドには竹さんがついてきてくれ一安心。
タイム計測はウッチーがやってくれることになりました。

さあ、緊張が高まる中、旗が振り下ろされスタート。
一歩出遅れたが、足の速さでリカバー。
うまくスタートを決め、6番手から2番手にジャンプアップ。
トップは同じくうまくスタートを決めたてっちゃんがホールショット。
後ろには鉄人繁野さんが上がってきてます。

てっちゃん1周目からものすごく飛ばします。
ハ、ハヤイ・・・。

3周目には早くも1秒台に入ります。
こっこれはスプリントペースじゃん・・・。

事前の偵察、いやさぐり合いで(笑)、
お互いのライダー交代のタイミングはなんとなく知っています。

てっちゃんは30分〜40分でライダー交代をするはず・・・。

むこうは俺が1時間走るのを知っている・・・。
こっちはもちろんガソリン満タン。

向こうはどうなのか?

いろいろ考えたが、たぶんてっちゃんは全力で先行してアドバンテージを広げるつもりだ。
そこでそのアドバンテージを利用してライダー交代をする作戦だろう。

こっちは交代のタイミングが遅い分ペースを落として耐久ペースをつくるか・・・。

しかし、ここでついて行かないと男やない。
見ている方はおもしろくないやろ〜ということでついていく作戦に。

このあと26ラップにおよぶ壮絶なバトルが繰り広げられる・・・・・・。

途中でバックマーカーが出てくるがペース変わらず。
それどころか、てっちゃん、バックマーカーを利用して、差を広げようとしています。

コーナーごとにタイミングを合わせてバックマーカーの前にスルッと入るてっちゃん。

こうなると、おいらはバックマーカーを挟んで立ち上がらなくてはいけません。
立ち上がりで離されてしまいます。
無理して割って入ろうとすると接触の危険があります。
なので無理できません。

うーむ、老獪なテクニックだ(笑)。

それでも青旗もでてるしトップ争いをしてるというのがわかるのか
バックマーカーの方々急な進路変更や減速もなく、うまく譲って頂き、
くらいついていくことが出来きました。いちおう手を挙げれる時はすみませんねーとお礼をいいながら走行。

レースは何も1位2位を争うだけのものではないと思います。
それぞれがそれぞれのレースがあるので出来る限りはライダー同士リスペクトしたいです。

しかし、てっちゃん少しつかれてきたか、てっちゃんのすきを伺い、27ラップ目にトップに浮上ー。

そのあとは1秒台連発でキッシーが逃げます。

しかし疲れてきて口からはよだれが出てきます。
別にHにことを考えたり前の車両がニンジンに見えるわけではありません・・・。

でも口の中は乾いているというへんな状態。
いつも口の中が乾くので、走るときは鼻に「ブリーズライト」という鼻腔を広げるばんそこうのようなものをつけてます。なんでもうたい文句は20数パーセント鼻からの空気流入が増えるそうです。
人間ラム圧みたいなもんでしょうか(笑)。
普段アレルギー性鼻炎で鼻腔がいつも腫れているので、こうしないと鼻から息が出来ないのです。
アレルギー性鼻炎のライダーの方にお奨めします。
ただ鼻から息を多く吸い込めるということは鼻炎になりやすいということでももあり諸刃の剣でもあります。

そんなこんなで疲労と鼻炎とで戦いながら、逃げに逃げ、なんとか引き離し成功です。

このバトルは本当におもしろかった。
観てるほうも相当おもしろかったそうです。(^-^)。
楽しかった〜。


しかしこの壮絶なバトルの後、

まだ約36ラップも走らなければならないとは誰が想像したでしょうか!!!!!!!(>□<)

2位で、てっちゃんからライダー交代したゴリ平くんとも抜きつ抜かれつのバトルをしたりして、順調に走行を重ね、走行時間も1時間を超え、そろそろ交代かなーと思い始めていました。

ボードのサイン表示がPPPになることを願ってコントロールタワーに戻りますが、なかなか
PPPになりません。つながらないネットみたいだなーと思ってるとそのうちサインボード
さえ出なくなってしまいました。

あれれ!?
どうゆうこと??

そっか〜サイン見落としてみんなピットで待っているのに違いないぞー。
とポジティブにとらえ、ピットに戻ろうとしましたが・・・・・・・。

でも待てよ?
サインは見逃してないはずだよなー。
ウッチーもレース経験豊富だからサインは必ず見たのを確認してくれるはずだし・・・。

急にもよして便所に行ったんだろうと
またポジティブにとらえました(笑)。
そこでまたピューとよだれたらしながらというかもう出るよだれもなく(笑)淡々と周回を重ねていました。

じつはこの時ピットでは大変なことに!!!!!!!

なんでもライダー交代をしようとしていた高野さんバイクから冷却水が噴き出しエンジンがオーバーヒートしそうになったらしいです。
なんとかエンジンを冷却するまでてんやわんやのお祭りさわぎ。

そのあおりを食ってウッチーも呼ばれていなくなっていたということらしいです。

なんだ〜、便所じゃないやん(笑)。てっきりうんちかと・・・・。


さてそうこうしているうちにウッチーも戻ってきて念願のPPPサインです。
ようやくピットイン!!!

結局63ラップをこなしました。
総合1位のままバトン渡しました。
あとはまかせましたよー。


ふーと一息つきたいところですが、何があるかわからないため、つなぎは着たまま過ごす。
竹さんは笑顔で迎えてくれます。
ウッチーから大変だったんだよ〜と詳細を聞く。

心の中で、「そっかそっかー、疑って悪かったよー、うんちだなんて・・・・。」
謝っておきました。


さてここでゆっくりもしてられません。
こんどはキッシー、サインボードを出します。

高野さんさんも負けじと1秒から3秒台、かなりのハイペースで走っています。
すでに2位以下は周回遅れになっています。

ここでリスクのある走りをするより、

もうええよー
あんたは頑張ってる。
頑張ってるのはわかったからペース落としてー(泣)。


というのがペアライダーの正直な感想です(笑)。

石田さんの実況を聞きながら、そうこうしているうちにチェッカー!!!!!!

結果は・・・・お母さん、やりました総合優勝ー!!!

今回は200キロ初挑戦ということでいろいろ準備不足もありましたが優勝できてうれしかったです。

1時間以上1人で走ったのは非常にいい経験になりました。
この場をかりて手伝っていただいた方々にお礼申し上げます。


ということで、エビス耐久は幕を閉じるように思えた・・・・・・・。


表彰式も終わりテントをゲットしたキッシー、ホクホク顔で帰路へつく。
行きと同じく長島氏(鉄人クラストップを走行するも途中リタイヤ)の車に乗せてもらう。
また何度も交代しましょうと言いましたが、「俺が運転する」の一点張り・・・。

長島氏の耐久はまだ終わっていないようです。(おまえまた運転シナイノカヨー)


youshouno1/ebisuyuushou


                             エビス耐久200キロ終わり・・・
               


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コメント

おつかれさまでした
激しすぎる戦いだったようですねー
しかしながら骨の芯まで楽しんでいる気持ちが
ひしひし伝わってきました

そして いかに長島さんが
きっしーに 運転させたくないか
という気持ちも・・・

おつかれさまでした
今度は茂木ですな いけたらいきます(爆)

投稿: チャーリーはやC | 2004/06/14 00:38

エビスお疲れさまでした&優勝おめでとう。
もうね、1コーナーやヘアピンで聞こえてくる排気音から
何とか逃げようと必死でしたよ。後ろにいるのがきっしー
だって分かったのは、周回遅れが出始めた頃だったかな。

> こっちは交代のタイミングが遅い分ペースを落として耐久ペースをつくるか・・・。

・・・作ってくれよぉ~。(笑)

スゴク面白かったけど、オレ的には反省が多かったですね。
根性足りないです。(^^; いや、根性についてくる身体が
足りないというか・・・
うちは、ゴリ平の転倒がなくてもオレが最後の方で
力尽きてタイムを出せなかった上にピットインの時間も
稼げなかったから、どっちみちトップ争いは厳しかった
でしょうね。
また耐久をやるチャンスがあれば、今度こそは・・・!

投稿: てつ@ | 2004/06/14 08:59

>チャーリー
書き込み1号ありがとう。
君には何かあげよう。
テントはだめだけど(笑)。
なんか知らないがあっというまにカウンタが1000に行きそうだよ。1000番踏んだ人も何かプレゼントしますんで申し出てくださいねー。
>てっちゃん
耐久はいろんな要素がからむんで勝つのはほんとに紙一重ですね。
実は交代した後、俺のRRのタンクは空だったんですよ・・・。
しゅぽしゅぽから一滴も搾り出せませんでした・・・(青)。
あと1周してたら・・・と思うとぞっとします。

投稿: キッシー | 2004/06/18 21:13

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